園長つうしん

園長通信(令和7年10月号)

園長つぶやき~園関係者が「みんなのなかで、やりたいことをする人」に~
「社会に必要とされるのはコミュニケーションと対応力」
日中はまだまだ暑い日が続きますが、朝晩は涼しさを感じられる様になってきました。
子どもたちは運動会の活動を、楽しみながら充実して過ごしています。

先月敬老の日に、65歳以上の人口が全人口の約3割になっているという発表が出ました。この人口比率傾向はより進み、社会の担い手となる若者の比率が減少することは疑いがないでしょう。
この傾向を証明するように、新人職員が集まらない求人問題が世間を騒がせています。
新人就業者が減る中、企業はより長く勤めてもらう人材を見つけ出すため、AIを活用して志望動機を評価する一方、学生側は採用試験に提出するエントリーシートの志望動機をAIで作成して提出している状況もあるようです。
より良い人材を採用するという問題は、どうやらAI では解決できないようです。

そんな中、大阪・関西万博の会場で働く人を対象に、閉幕後の就職先を紹介する合同企業説明会が開催されました。
この説明会に対する企業の関心度 はとても高く名だたる企業がエントリーしています。
ここに参加する関西万博のスタッフは、万博で培った柔軟な対応力やコミュニケーション力がとても貴重、という即戦力的な評価をされています。
もちろん海外の方と喋れる語学力は魅力的ですが、来られたお客様たちへのホスピタリティや、想定外の問題が起こった時の臨機応変の対応経験が重宝されているようです。
加速的に変化する社会では、人から教わる知識よりも、自らが体験して得たコミュニケーション経験や問題解決経験こそが必要だと、企業は判断しているのでしょう。

これからの保育・幼児教育では、子どもに失敗をさせず満足だけを与える援助ではなく、生きた対話をしながら問題をチームで解決するための援助がますます求められます。
秋の季節は、運動会や庄内エキスポなどの、正解がない行事が続きます。
子どもたちはこれらの行事を進める過程で、うまくいかず、壁にぶち当たり、きっとご家庭で愚痴をこぼすことも多くなるかと思います。
そんな時は、子どもたちを勇気付けながらも、自ら答えを探すような対話をしていただければ幸いです。