園長つうしん

園長通信(令和8年3月号)

園長つぶやき~園関係者が「みんなのなかで、やりたいことをする人」に~

「自由の相互承認」

いよいよ年度末の3月となりました。

子ども達の姿をみていると、次の学年の姿が見えるような気がいたします。

もう残り僅か、子どもとの関係をじっくり味わいたいと思います。

 

さて2月に実施されたミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックでは、日本人選手たちが華々しい活躍をみせてくれていました。

特にフィギュアスケートやスキージャンプ団体戦で、選手それぞれのドラマ性もあり、個人戦では見られない 盛り上がりがあったように感じます。

 

報道では、この集団ならではのチーム力についての特集が多かったように思います。

チーム力は、世界と戦うための日本人の長所と言われています。

ではこの保育界でも大切といわれるチーム力とは、どんな力だと思いますか?

プロアスリート界での集団は、まずそれぞれの個人が、他人より抜き出た長所を持った 前提でのチーム力です。

つまり、個々の優れた長所をチームとしてどのように発揮して勝ちにつなげるかという、長所の能力が大切にされた集団で、短所を他人にカバーしてもらう考えではないです。

一方私たちの身の回りにあるチームというのは、学校や職場、友達や地域関係など、様々な考えや能力がある人たちが前提のチームです。

なのでプロアスリートチーム力は、見ていて楽しいのですが、われわれがそれを見て活用することは結構難しそうです。

 

では、われわれが所属する職場や友達などで、うまく運営したり目標を達成したりするには、長所という能力に基づいて行うのではなく、「自由の相互承認」に基づいてを持つことが大切だといわれています。
「自由の相互承認」とは、言葉の通り自分と他者の自由を互いに認めること、です。

「自由の相互承認」を実現するためには、互いに対等な存在として認め尊重し合う。

そして対話場面では、互いの意見を傾聴しながらも、自分の表現をつくす。

最後には、互いが違うことを前提に、共に成り立つルールを探す。

これができるチームが、プロではない私たちの世界でうまくいくチームです。

 

この力が備わるには、こんな対話場面を沢山経験するしかありません。

そしてその対話場面が、弱肉強食や自己利益主義ではなく、互いが尊重されている雰囲気を経験するしかないでしょう。

国際社会は、どうも自国中心主義が満ち溢れだしているような傾向です。

今こそこの「自由の相互承認」を大切にしているか振り返ってもいいかもしれません。