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~庄内こどもの杜幼稚園の見えない秘密  ~(生き物を飼う意味と意味)~

園長つうしん

今回の見えない秘密は、「生き物を飼う意味」です。

 昨年末頃にお知らせしたかもしれませんが、10月末ごろにやってきたアヒルの赤ちゃんのお知らせです。実は残念ながら、2匹とも冬休み中に亡くなってしまいました。

 「すみれちゃん」は12月30日にアヒル小屋で原因不明の突然死でした。

 「りんごちゃん」は1月の冬休み中、イタチに連れ去られました(職員が見たとのこと)。

 生き物には生死がつきものと分かっていはいても、当園の教職員も死を向かえるたびに心が痛みます。教職員の中には、何度も死に目に出会ってしまう人もいて、新たな生命を飼うことに躊躇する者もいます。

 

 生き物を飼う意味は、生きている動物の世話をしながら、その動物の生命を体験的に感じることが一番想起されることです。

 でも実は、このように死を目の前で体験することで、死と いう離別はどういうものかを体験することが、実は人間にとって大事なことではないかと思ってます。

 先の2匹のアヒルの赤ちゃんは、長期休暇中ありで数日放置することができないので、職員だけで弔いましたが、いつもならば動物が死を迎えた際は、園児たちの前でその死体を見せて、みんなでお墓に弔うところまで見てもらいます。

 

 昨今の核家族化や地域社会のつながりの少なさを前に、祖父・祖母たちの老いが進行し、以前の元気さが失われていく姿を身近に感じることも少なくなりました。親しい家族や近しい人たちの葬儀に、子どもが立ち会うことが少なくなりました。

 

 当園の職員のように、何度も死を体験することでの、生命を安易に扱うこと・飼うことを躊躇するような、生命の重さを感情で理解することが、本当の動植物を飼う意味だと思います。

 我々はその気持ちを子どもに育むため、ウサギ・アヒル等「体温を感じる」少し大きめの動物を飼い続けるのです。