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~庄内こどもの杜幼稚園の見えない秘密(通園バス送迎をやめる理由)~

園長のめせん

 今回の見えない秘密は、「通園バス送迎をやめる理由」についてです。

 当園では、従来は一部の小学校で残っているような、決まったポイントに集まって登園をする集団徒歩送迎を実施していました。

 しかし家庭事情や生活の変化や交通状況の変化により、平成15年度より集団徒歩送迎をやめ、個人送迎と通園バスによるバス送迎を実施し始めました。

 バス送迎から開始してはや20年が過ぎ、保護者の就労状況や利用状況の変化が芳しく、数年前から令和7年度末で終了することを告知し始めました。

 

 さて、通園バス送迎を中止する理由の一つに、利用者の減少があります。

 通園バス送迎をやめることを宣言する数年前から徐々に利用者は減少し、登録者が10人代が続いていました。これは当園だけでなく、多くの幼稚園が同様の状況で、少子化と共働き家庭が増加したことによります。

 一つの声として、もっと遠くに、もっと多くのコースを回ればいいのではという意見もありますが、バス送迎を始めた平成15年から一貫して「庄内神社の氏子区域しか回らない範囲で」と「9時から全員がそろっている状態で保育できるように」との考えで、一日一コースのみの運行として、8時50分にはバス運行を終えられるようにしてきました。

 なのでこの考えを曲げてまで、バスコースを増やす思いはありませんでした。

 加えて、バス利用者人数の減少により、いわゆる走れば走るほど赤字となる状態が続いていました。昨今の物価上昇と燃料費の高騰はそれに拍車をかけている状態です。

 

 以上のことは通園バス送迎をやめることにした大きな理由の一つですが、実はもう一つ大きな理由があります。それは、保護者の皆さまが園に来園する機会を多くしたいという考えです。どうしても通園バス送迎だと、担任と会話する絶対数は少なく、また他の職員でもバス乗降車中のわずかな時間だけでの会話となり、必要な連絡事項のみで細かな情報は伝えにくくなります。

 また、直接送迎だったら感じることのできる行事前後で変化する園内の様相や、季節によって変わる雰囲気も感じることが出来ません。これを感じることで、ご家庭でも子どもとの会話のきっかけも変わってくるかと思います。

 そして、職員との対話や園の様子を知れるという園理解という点だけでなく、同じクラスの保護者や子どもと直接会って会話をすることができます。懇談や行事だけでなく日常的に会話することで関係が深まり、より楽しい園生活ライフを過ごすことが出来ると考えています。

 

 以上通園バス送迎をやめる理由を記載しましたが、結局は当園の「みんなの中で、やりたいことをする人になる」という理念に照らし合わせると、通園バス送迎をやめることは、メリットも多いと考えています。