TOPICS

園長つうしん(令和4年4月号)

園長つうしん

ご入園ご進級、誠におめでとうございます。

春が訪れを知らせる園庭の花が、園児たちの前途を祝うかのようです。

 

さて年度はじめの挨拶は、当学園の理想とする子どもの姿、「みんなのなかで、したいことを出来る人」に関連したお話をさせて頂きます。

 

現在ロシアをウクライナの紛争が起こっています。

要因は民主主義ヨーロッパ勢力(NATO)の影響をロシアに入ることを防ぐため、ウクライナに攻め入ったとのことです。

ロシアにとっては自分達の「したいこと」をしていますが、相手の主権を害しているので、この「したいこと」は認められない行為です。

 

我々の身近な生活では、コロナ禍の影響で対面の機会が失われ、SNSグループなど親しい一部の集団での考えに支配され、自分の「したいこと」をみんなの中で主張しにくい状況も生まれています。

 

我々の国は、民主主義国家です。

民主主義は、多様な意見がありますので全賛成はありえません。

民主主義は、インセンティブを取る者に対しても反対意見を許します。

自分の意見を作りだし、それを相手に伝えながら賛同を得ていく。

同時に相手の意見を尊重して聞き、自分の意見との共通点や違いを見出だす。

意見に対して、否定ではなく正しく批判して、場合によっては合意を目指す。

 

これからの社会は、自分の「したいこと」、言い換えると自分の意見を、言いにくい社会の中であっても伝える力が必要です。

文字にすると単純ですが、実際は感情も混ざるのでとても難しいのです。

この民主主義の基礎を学ぶのが、実はこの幼児期なんです。

 

「ぼく、積み木したいー、わたしも積み木したいー」と、意見の主張。

「○○くん、いつもやってるから、わたしらができないやん」と、相手の批判。

「じゃあ一緒につくらない? 順番でしない?」と、合意方法の提案。

こんな風に、子ども達は意見をぶつけ合って学びます。

 

子ども達に民主主義社会で「みんなのなかで、したいことを出来る人」なるよう、大人が正しい見本を見せたいですね。

どうかこの一年間もご協力の程宜しくお願い致します。