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園長通信(令和4年7月号)

園長つうしん

例年よりとても早い梅雨明けとなり、いよいよ暑い夏の気候となりました。

農作物や水不足防止のためには、適度な降雨は必要です。

水量の使用制限や農産物の値段高騰、自然に抗えない人の弱さを感じます。

 

さて先日、クラスメイトを「あだ名」ではなく「さん付け」で呼ぶように指導する小学校が増えていて、中には校則に明記するケースもあるとの報道を見ました。

このあだ名禁止校則の是非は皆様に委ねるとして、きっとこのあだ名禁止校則は子どもではなく大人が作ったルールであることは想像に難くないでしょう。

大人がルールを決める人「ルールメーカー」で、子どもがそのルールを守る人「ルールプレイヤー」という構図は、いわゆるよくある光景です。

 

日本の学校は、子ども達でルールを作る機会がまだまだ多くはありません。

学校では「これをしなさい」「これはしてはいけません」と、大人が決めたルールの下で子どもが行動することがほとんどで、そのルールを上手くこなす「ルールプレイヤー」は、決まりを守る模範的な子と高く称賛されます。

「よいルールプレイヤー」になろう、という教育を長く受け続けた多くの子どもは、自分自身がルールメーカーになったことがほぼありません。

「よいルールメーカーとは何か」、「ルールメーカーになるにはどうしたらいいか」、なんてことはさっぱり知らない・考えたこともないと思います。

 

そして社会で自分が「ルールメーカー」になった多くの人のたちは悩みます。

「同僚や部下が主体的でない・受動的で人任せ」という悩みや、

「同僚や部下が分かってくれない、批判ばかりする」という悩みを散見します。

 

社会でルールを作ることは、簡単ではありません。

沢山の失敗をもとに上手くなっていくのです。

生じている問題や、何を解決するべきかの「課題」を共有する。

そして、解決する為の案を公的な場で合意する。

そう思うと、当園が目指す自ら考えてそれを実行して行う保育、まあまあ悪くはないなと、私は一人でほくそ笑んでいます。

 

さあ皆さん、近づく夏休みの計画を家族で立てて(立てさせて)みてください。

議論上手が、よい「ルールメーカー」の第一歩です。

大人も子どもも一票を持ち合う対話が、よい家庭教育だと思いませんか?