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園長通信(令和4年9月号)

園長つうしん

~「みんなのなかで、やりたいことをする人に」に向かう園長つぶやき~

新型コロナ第7派と共に過ごした長い夏休み期間が終わりました。

長時間子どもと過ごす時間に、楽しさを共有したり四苦八苦されていたりと、様々な過ごし方をされていたのではないかと思います。

 

さて、ウクライナ問題や参議院選挙にうもれていましたが、令和4年6月15日に「こども基本法案」が国会で可決成立し、令和5年4月1日に施行されます。

この「こども基本法案」は、子どもの基本的な権利を守ることを法で裏付けるために定められた法律です。

子どもの権利、とは以下の4つの権利です。

・すべての子どもの命が守られる「生きる権利」

・もって生まれた能力を十分に伸ばして成長できるよう、医療や教育、生活への支 援などを受け、友達と遊んだりする「育つ権利」

・暴力や搾取、有害な労働などから守られる「守られる権利」

・自由に意見を表したり、団体を作ったりできる「参加する権利」

 

「参加する権利」というのは、日本ではあまりなじみがありませんが、私が園長通信で何度かテーマを変えてお伝えしている内容の一つです。

でもこの「参加する権利」、大人にとっては言うは易く行うは難し、です。

この「参加する権利」を子どもがしっかりと行使できるようにするため、大人がしてはいけないことが二つあります。

①一切意見を言わさない、選ばせない。

  子どもは黙って大人の言うことを聞きなさい。

  子どもは未熟だから意見を言わせると大変なことになるので、正しい答えを   知っている大人が選ぶ方が子どもの幸せにつながる。

  大人の選択を選ばず失敗した子どもが悪いので、その責任は子どもにある。

②全部意見を聞いてしまう。

  子どもの意見は大切だ。

  子どもの希望をきちんとかなえさせるのが大人の仕事なので、子どものため出  来るだけ子どもの望み通りにしてあげよう。

  困ったことがあると、全部大人が解決してあげよう。

上記2つの方法は片方だけの「参加する権利」なので、公平とは言えませんね。

2学期の行事でも「参加する権利」を育てるため、我々は子どもたちと「ガチ対話」をしますよ。(「ガチ対話」の方法は、以前の園長通信に記載しています)

子どもの参加する力を育てるには、良質な対話の経験しかないと思っています。