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園長通信(令和6年5月号)

園長つうしん

園長つぶやき~園関係者が「みんなのなかで、やりたいことをする人」に~
新年度が始まり、園生活が1ヶ月程経ちました。
子どもたちも、少しずつ園の様子に慣れてきたように思います。
これから暖かくなり、子ども達の活動がますます盛んになる事を願います。

さて先月、静岡県川勝知事が新人職員への訓示の中で、職業差別とも捉えられかねない発言をしたことで波紋が広がりました(その後川勝知事は辞任)。
川勝知事としては、もちろん他者を差別する意図を持ってはいないとの談ですが、本質は伝わらなかったようです。

伝えると伝わるは違う、以前から使い古されているこの言葉ですが、今でも言葉のズレによる問題は散見しています。
これは人間が、コンピューターや他の動物にはない感情や創造性を持つ動物である限り、消えることのない問題です。

以前に、SNSのやり取りでトラブルになった子どもの事例をご紹介しました。
Ⓐ「映画いかへん?」、Ⓑ「了解」、©「Bはなんでくんの?」、Ⓑ(激怒)。
Ⓑは「なんでくんの」を、「交通手段は何ですか?」ではなく「君は何故一緒にくるのか?」とネガティブな発言と誤解してしまったのです。

必ず生まれる言葉のズレを乗り越えて、互いの思いを分かりあうには「相手目線を持つ」ことが大切だと言われています。
伝える側は、相手の理解度・大切にしている思いなどを踏まえながら伝える。
伝えられる側は、相手の話す意図や思いを汲み取ろうとする。
伝える・伝えられる側どちらにしても、相手を尊重する姿勢を持ち続けるコト。
「相手目線を持つ」は、当り前と言われそうだけどついつい忘れがちな行為です。

「相手目線を持つ」人が何かを伝える時は、どう話せば理解してくれやすいか? どう話せば相手は納得してくれるだろうか?など相手の反応を推察しながら話しているでしょう。
「相手目線を持つ」人が何かを伝え聞く時は、相手の言おうとする本質はどこだろうか?、どのような思いから言ってきているのだろうか?など、相手の感情を想像して聞いているでしょう。
新年度初めの今こそ、「伝えると伝わるは違う」という問題があることを前提に、改めて「相手目線を持つ」大切さを確認しあいたいですね。