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園長通信 2月号
園長つぶやき~園関係者が「みんなのなかで、やりたいことをする人」に~
2月となり、職員達も子どもたちの成長を嬉しく思いながらも、年度末の寂しさが頭によぎる時期となりました。
先日、「自分自身の心の陰(シャドー)を知る行為(シャドーワーク)」という考えに出会いました。これがあると自己の幸せや成長につながるコミュニケーションスキルを得ることができるそうです。
シャドーとは人が無意識のうちに心に蓋をしている欲求、無意識の願望のコトです。
「人に迷惑を掛けないように、周りに気を使いなさい」と厳しく言われ続けた人は、「周りの目を気にせず生きていきたい」という無意識の欲求・願望(シャドー)が芽生え、自分勝手な人を見ると、この無意識の欲求・願望(シャドー)が影響して強い怒りの感情を持ってしまうこと(シャドーの投影)があります。
これは無意識に「出る杭を打つ」ことにつながるかもしれません。
「他人はどうでもよいので、自分がやりたいことだけしなさい」と言われ続けてきた人は、「みんなと楽しくうまくやりながら結果を出したい」という無意識の欲求・願望(シャドー)が芽生え、チームで結果を出す人を見ると、この無意識の欲求・願望(シャドー)が影響して強い怒りの感情や否定的態度を示してしまうこともあります。
これはみんなで取り組む活動を無意識に妨げることにつながるかもしれません。
このようなシャドーの投影は、他人と円滑な人間関係を妨げる要因となり得ます。
どうしてもイラっとしてしまう、我慢できない怒りが生まれる原因を探るには、自己の心の陰(シャドー)を振り返り、自分の無意識の抑圧感情に気付くことが必要となります。
この感情に気付くには、自分自身の過去や深層の感情に触れる行為で、かなり意識して行わないと出来ませんし、場合によっては他人の力を借りて行わないと、無意識の欲求・願望(シャドー)までたどり着けないかもしれません。
(「他人」の例でいうと、聞き上手なお話相手や、専門職である臨床心理士の資格を持つキンダーカウンセラーなどですね)
また、この心の陰(シャドー)が生まれる時期が子どもの頃と言われています。
生まれて数年の子ども達に、不要な無意識の欲求・願望(シャドー)を与えないようにするには、自分自身の無意識の欲求・願望(シャドー)に向き合えることが大切です。
保護者の皆様にとっては、自身の心の陰(シャドー)を発見し、一方で自身の子どもに不要な心の陰(シャドー)を与えないようにする時期であります。
自分だけでなく他人の力も借りながら、無意識の欲求・願望(シャドー)を意識してみることが、自分だけでなく子どもの人生を豊かにするきっかけになるかもしれませんね。
2025年2月1日